SATセラピーの特徴

はじめに

SATセラピーは、筑波大学宗像恒次教授が日本で独自に開発したセラピーで、あなたの超潜在意識レベル(胎内意識)に働きかけて、自分らしさを止めている原因を取り除いたり、セルフイメージを高めることを妨げる原因を解消することで自分らしい生き方・働き方を実現する方法です。

私たちの行動パターンや、行動パターンの下にある感情パターンを作っているものは、親子関係から作られたトラウマや誤解が一原因です。しかし、SATセラピーでは、そのときの親子関係のやり取りで傷つけられてしまうのは、すでに感受性が作られているからと考えます。そしてもともとの感受性は受精後からの胎内期に作られると考え、胎内期のイメージを良好に変えていくというイメージワークを行います。

実は、胎内期の感受性は母親の妊娠期の感情により作られます。母親の感情が不安定だと、ストレスホルモンが大量に出て、それが子宮の胎児に大量に浴びせられたり、子宮そのものが強く収縮したりすることで、胎児の感受性に影響を与えるのです。

では、母親の感情を決めているものはというと、その当時の父親との関係であり、また母親自身のもともとの感受性です。母親の感受性を決めているものは・・・とたどると先祖代々からずっと連鎖してきたことがわかります。

実は、胎内期のイメージセラピーを行うとは、先祖代々から続いたトラウマ連鎖を断ち切ることにつながるのです。

SATとは、
S=Structured=構造化された、質問法、傾聴法、共感法、イメージワーク法を持ち、
A=Association=直感やひらめきを促しながら、答えを見つけていただく、
T=Technique=練習により身につくテクニック
  

という意味です。

今は、たくさんのセラピーやコーチングが世の中にあるので、SATセラピーの特徴を私なりに宗像先生から学んだ経験から4点あげるとしますと、次のようになると思っています。

1.「脚本」を作り変えるということが基本

私たちは、「こういう状況のとき、なぜか無意識にこういう感情が起こり、自動的にこういう行動をとってしまう」という、「脚本=パターン化された感情・行動シナリオ」によって、動かされています。

これが、好ましいものであればそのまま続ければいいのですが、次のような「脚本」に本人が気づかない場合、本人が望まない未来や人生を自分で無意識に作ってしまいます(一例)。

  • 人から応援される状況になると、なぜか拒否感が起こり断ってしまう。
  • 好きなことをしようとする状況になると、なぜか罪悪感がわいて違うことをし始める。
  • ある一定のタイプの人から頼まれる状況になると、ノーといいたいのにイエスと言ってしまう。
  • 頭ではわかっているのに、なぜか心が反対の気持ちが起こって行動できなくなる。
  • 失敗すると安心する。成功すると不安になる。
  • お金のことを考えると、自分のセンターからずれる。

実は、日本人は特に「周りの顔色を気にして自分を押さえ、察しをもとめる」という「脚本」が強く、これが、自分らしい生き方・働き方をしたい!! と思ったときにものすごく自分を妨げてしまうのです。

私はこのことを宗像教授から教わったとき、「まさに自分のことだ。人の顔色をめちゃくちゃに気にしていたからこそ、対人恐怖を感じていたのだ」と思いました。そこから私は自分自身を取り戻す旅をずっと続けてきたのです。

2.「脚本」は、その人がもともと持っている「遺伝子」と、その人が置かれていた「胎内環境」によって作られる。

自分の感情・行動パターンを決定付ける「脚本」はどこで作られるのか。その原因をSATセラピーでは、「遺伝子」と「胎内環境」という2つの要因で作られる、と言っています。
どんな刺激に反応するか、どの程度の強さで反応するか、という情報は遺伝子に組み込まれています。

たとえば、私たちはヒトという種ですが、進化の過程でサルを通過しました。約1000万年前にオランウータンの祖先と別れ、約700万年前にゴリラと別れ、約600万年前にチンパンジーと別れ、ヒトとしての道を歩みはじめました。
オランウータンは、森の中で一人で静かに暮らすことを好む存在ですが、チンパンジーは、たくさんの仲間とにぎやかに騒ぐことが好きな存在です。ゴリラは、動きがゆっくりしており、一夫多妻社会を作り、ボスとして君臨する存在です。

遺伝子ごとに発現する「感情パターン・行動パターン」が異なるのです。

よって私がご提供する個人セッションには、遺伝子レベルの気質を知って、ありのままの自分の上手な活かし方を理解するという、「遺伝気質コーチング(約1時間 定価1万円)」というものがあります。

次に、遺伝子はどのような胎内環境によって育まれたか、によって発現の仕方が異なります。
私たちは、受精後、胎児でありながらも聴覚、皮膚感覚、嗅覚、などの感覚器は比較的早い段階で作られるのです。よって、「刺激」に対する「感受性のパターン」はかなり初期のころから、作られます。

もしお母さんが、ものすごく心配性な性格だとしましょう。そうすると、子宮内ではストレスホルモンがたくさん出て、胎児にはしんどい刺激が伝わるのです。
お母さん自体のもともとの性格と、お父さんとのパートナーシップがどのような状態かによって、お母さんのストレスが決まるのです。

では、お父さんお母さんの性格は、どのように決まるのでしょうか。二人がどんな遺伝子を持っているかと、それぞれが胎内期でどんな体験をしたかによって決定されます。 このようにして、一族に独特なパーソナリティは、子宮を通じて世代間連鎖するのです。

世代間連鎖してきた望まない感情パターン、反応パターンを書き換えるために,SATセラピーでは、「胎内期に戻ったイメージワーク」をします。

胎内期でのイメージを書き換えるということをするのです。(SATセラピー 約3時間 定価3万円)

3.遠い前世代から伝わってくるネガティブ情報は、本人の直近3世代を癒すとほぼ解消できる。

胎内期に戻り直感的なイメージワークを行うと、実は相当昔のトラウマイメージをよみがえらせることができます。

江戸時代、鎌倉時代などのヒトイメージから始まり原始時代のヒトイメージ、ヒト以前の爬虫類などのイメージ、爬虫類以前の生物イメージ、遺伝子のイメージ、分子・原子イメージ、物質の最小単位である素粒子イメージなど。

以前はこれらの前世代イメージをよみがえらせ、細かくイメージの書き換えをしていました。

しかしはるかかなたから、同じような「パターンがずっと繰り返されている」ということがわかり、宗像教授の研究により、直近の3世代の人々のイメージを書き換えることで、今に伝わる重大なネガティブ感情はほぼ解消できることがわかりました。

私のセラピー経験でも、直近3世代のトラウマイメージを癒すと劇的な癒し・変化が起こります。

4.科学的な根拠から開発されてきた技法

私は医療人ではありませんので、あまり深くは触れませんが、SATセラピーは基本的には、行動科学という学問をベースにして、宗像教授が医療の世界で開発してきた技法です。

行動科学とは、人や、人を作る分子、原子、遺伝子、の行動パターンを変えるものは何かを追及する学問です。人の行動を変えるものは、昔は、情報操作や指示命令と考えられていました。

近年は、感情が変わると行動がかわるといわれます。感情を変えるとは、その人の脚本を変えるということです。

また、最近の研究では、前世代から伝わるネガティブイメージを変えると、遺伝子の発現率が変化する=遺伝子の行動が変化する、ということがわかっており、そのことにより、疾病の状態が大きく変化することがわかってきました。宗像教授は、イメージの変更により「がんは自然退縮する」と言っています。

このあたりのことは、「がんのSAT療法」春秋社・宗像恒次、著、などに詳しく書かれています。

私たちは、イメージやイメージの中にある無意識の感情によって動かされており、私としては、その人が自分らしくいられることを妨げている脚本を、その人が望むなら、作り変え、その人らしい生き方・働き方実現に向けてご支援ができるといいな、と思っています。

宗像教授のHPはこちらですので、ご興味ある方はどうぞ。

宗像恒次教授によるSATセラピーの紹介の言葉

-NPO法人ヘルスカウンセリング学会HPより抜粋-

理屈でわかっているが行動を変えられない」「やめられない行動がある」など、知識を身につけても、実際には改めたい行動を余儀なくされているのは、過去の感情や脚本が無自覚に再生されたり、また未来への不安予期が生じているからです。

あなたの潜在意識への気づきを深め、また、過去の未解決なイメージを再解決された前向きなイメージ脚本へと変更することを支援するセラピーが必要です。

構造化連想法 (Structured Association Technique : SAT) を活用したセラピーは、こうした考え方に基づく方法であり、相談法やこれまでの心理セラピー法とは異なって、本人が改善を希望する生活習慣の変容や自己成長に対し常識を越えた速さで効率的かつ効果的に促されることが示されてきています。

それは世界のこれまでの優れた遺産を受け継ぎながらも、日本のなかで結実した世界に誇り得る独自の学と技術の体系です。クライエントとして、あるいは研修生として、少しでも体験学習されると、この方法の想像を超えた真価に感動されることでしょう。

SAT法に基づくセラピーは、構造化アプローチであり、訓練されれば誰でもが問題解決や自己成長や自己啓発を促される性質をもっています。これまで延べ3万人を越える研修生がいますが、その調査結果は、自らの人生を自分らしく決めて生きる、問題解決力の強さを身につけていることを示しています。

市民の人間力を高め、個々の輝く人生を生み出す市民社会づくりのためにも、多くの方々にこのメソッドの真価を知っていただきたいと考えております。(文責・宗像恒次)

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